最終更新日:2026年8月26日

コーヌステレスコープ義歯(コーヌス義歯・コーヌスデンチャー・コーヌスクローネ)とは、ドイツ式入れ歯と言われるテレスコープ義歯の種類の1つです。
【関連記事】テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)を完全解説!特徴、種類、メリット、費用は?
コーヌステレスコープは50代60代で歯がボロボロの方や、奥歯や前歯の部分入れ歯の治療方法として使用できる従来の入れ歯とは異なるドイツ式入れ歯と言われるテレスコープ義歯です。

50代男性の治療前

コーヌステレスコープ義歯で治療後の見た目

60代女性の治療前:保険の部分入れ歯

60代女性の治療前:保険の部分入れ歯の見た目

治療後:コーヌステレスコープ義歯

治療後:コーヌステレスコープ義歯の見た目
コーヌステレスコープ義歯(コーヌス義歯・コーヌスデンチャー・コーヌスクローネ)とは──この記事の結論
まずは、この記事の結論からお伝えします。
- 金属の留め具(クラスプ)を使わない、取り外し式のブリッジに近い入れ歯です。内冠と外冠という2重構造で、残っているご自身の歯にかぶせて固定します。
- 歯が全体的にボロボロ、歯の失ったところがあっても、全体を一括に治療ができ、残りの歯も守りながら、今後の歯の喪失にも備えることができます。
- インプラントのような外科手術で骨にボルトを埋め込みことはなく、ご自身の歯を利用します。
- 就寝時も外す必要がありません。外すのは歯磨きのときのみです。「寝るときも外さなくていい入れ歯」を探されている方に適した治療方法です。
- 費用は治療費を含めて308万円税込です(すべて保険外治療のため、保険は適用されません。その他オプションも選択できます)。初診は5,500円(保険外診療)です。
- 歯の状態等によってコーヌステレスコープ義歯が向かない場合もありますが、残っている歯が1本でもあれば、他のドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯で治療ができる可能性があります。
- 歯科医師による技術差が非常に大きい治療です。歯科医院選びが結果を大きく左右します。近年、他院でドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯で治療したリカバリーケースに対応することが急増しています。
費用の詳細は「コーヌステレスコープ義歯の治療費用値段・保険適用可能か」、種類の選び方は「コーヌステレスコープ義歯の適応症例と禁忌症例」をご覧ください。
この記事では、コーヌステレスコープの特徴やメリット、デメリット、費用等、コーヌステレスコープの全てがわかるように解説しています。
この記事の執筆は、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の治療を専門としている、学会やコンペティションで数々の受賞歴を持つ、全国の歯科医師に多数の依頼講演と執筆を行う東京の「このは歯科クリニック」の院長である小西浩介が行っておりますので、今後の治療のご参考にされてください。

※この記事のブログも含め、私が執筆したテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)に関する医療コラムをまとめていますので、いつでも見返せるようにブックマークに登録していただいてから読み進めていただければと思います。
【歯のお悩みブログ】テレスコープ義歯やドイツ式入れ歯の有益な情報をまとめています
この記事の内容は、
- コーヌステレスコープとは
- コーヌステレスコープの特徴と歴史
- コーヌステレスコープの適応症例と禁忌症例
- コーヌステレスコープのメリットとデメリット
- コーヌステレスコープの治療の流れ
- コーヌステレスコープの治療費用値段、保険適用可能か
- コーヌステレスコープの治療期間と仮歯
- コーヌステレスコープの実際の症例を解説
- まとめ
コーヌステレスコープとは

コーヌステレスコープ(コーヌス義歯)とは、ドイツ式入れ歯と言われるテレスコープ義歯の種類の1つで、50代60代で歯がボロボロの方や、奥歯や前歯の部分入れ歯の治療方法として使用できます。
インプラント治療や、従来の入れ歯ではなく、悪い歯も不安のある歯も全て治すことができ、将来に備えることができる快適な取り外しができるブリッジのような画期的な義歯です。
正式名はコーヌステレスコープやコーヌスクローネともいいます。俗名としてコーヌス義歯、コーヌスデンチャーとも言われることもあります。
【関連記事】テレスコープ義歯 ドイツ式入れ歯とは?テレスコープ義歯の種類、費用を解説します。
インプラント治療のように骨の中にボルトのようなものを入れる外科手術はない治療です。
歯が虫歯や歯周病で歯がボロボロであっても、治療して残し歯がないところも一括に歯を作ります。

内冠の状態:虫歯や歯があるところと歯がない部分があっても治療ができる

外冠を装着した状態

外冠を裏側から見た状態
ご自身の歯には内冠(ないかん)と呼ばれるキャップをつけ、その上から着脱できる外冠(がいかん)という歯がないところも一塊になった被せ物のような義歯を装着します。

治療前

コーヌステレスコープでの治療後

コーヌステレスコープでの治療後の見た目
義歯の中の歯磨きをしたいときのみ外すため、内冠の状態を人に見られることはありません。
【関連記事】 外さない入れ歯の値段・費用はいくら?|種類・メリットを入れ歯専門の歯科医師が解説
従来の入れ歯のイメージと異なり、針金もなく自然で部分入れ歯が動いて痛くて使えないということはありません。

【コーヌス義歯の症例集】歯がボロボロでもドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)で歯の悩みがなくなるBefore、After!治療方法と費用を掲載
コーヌス義歯は、取り外しができるブリッジのような義歯です。
そして、将来が歯が悪くなって抜歯に至ったとしても、簡単な修理で継続した使用が可能です。
【関連記事】テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)は何年使えますか?テレスコープ義歯の寿命を解説
コーヌステレスコープの特徴と歴史

コーヌステレスコープの名前の起源は、内冠が先細りの形態であることからドイツ語で「円錐」を意味する「コーヌス」に由来しています。
そして被せ物はドイツ語で「クローネ」、英語でクラウンということからドイツ語でコーヌスクローネとも称されます。
コーヌステレスコープは1960年頃にヨーロッパで、K.H. Körberによって発明され、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の中でも最も広く知られている方法であり、適応症例も幅広く、さまざまな症例に応用できる方法です。
コーヌステレスコープをはじめとするテレスコープ義歯は、インプラント治療よりも歴史が古く、100年以上も歴史そして実績のある治療方法です。
今もなお進化を重ね本場ドイツでは盛んに行われているため、日本ではドイツ式入れ歯とも言われています。
適応症例の取り決めや、治療の進め方、歯科技工士によるコーヌステレスコープの製作方法はK.H. Körberによって厳密に決められています。

本場ドイツの製作に基づいてテレスコープ義歯は製作することが望ましい。
コーヌステレスコープは1980年代頃にドイツから日本に持ち込まれたとされています。そのときにはテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の1種類であるコーヌステレスコープのみの治療法が歯科業界の中で大流行しました。
当時は治療方法や技術、使われる金属、その他のテレスコープ義歯に関する情報が十分に共有されていなかったため、誤った情報が広まり、治療の不具合が多発していました。
その結果、日本ではテレスコープ義歯、ドイツ式入れ歯の評判が低下してしまった過去があります。
日本では、現在部分入れ歯などの入れ歯にはネガティブなイメージがあり、インプラント治療が主流をなしておりますが、歯がボロボロの方やインプラント治療が向いていない方の治療の選択肢として欠かせないものだと感じております。
【書籍紹介】ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)がよくわかるおすすめ書籍
コーヌステレスコープの適応症例と禁忌症例
コーヌステレスコープの適応症例

歯科医師向けのコーヌステレスコープをはじめとするテレスコープ義歯の教科書を大学病院の教授の先生をさしおき、日本で代表して執筆しております。改変引用:小西浩介 コーヌスクローネの適応症と設計,パーシャルデンチャーのレベルアップトレーニング デンタルダイヤモンド増刊号p52-53,2022(歯科医師向け書籍)
コーヌステレスコープは適応症が幅広いため、さまざまな症例に使用できます。
奥歯や前歯がない方、歯がボロボロの方、部分入れ歯やインプラントを検討される方にも使用できることが多いことが特徴です。
ご自身の歯が最低4本で6本以上あれば多くの場合、適応することが可能です。
しかし、歯の本数が少ない方や、歯の本数があっても状態が良くない場合はコーヌステレスコープが向かず他のドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)が向いている可能性がありますので、まずはこの記事で本当にご自身にコーヌステレスコープが合っているのかをご確認いただけますので、ご確認ください。

治療前

コーヌステレスコープではないテレスコープ義歯で治療した治療後の見た目
【関連記事】テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)を完全解説!特徴、種類、メリット、費用は?
ご自身の歯のうち、神経がない歯が大半であったとしても設計の工夫や、他のテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の種類であるAGCテレスコープやレジリエンツテレスコープが可能です。
以下に残りの歯の状態や本数によって、ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)のどの種類が向いている可能性があるのかをおよそわかるように記載しています。
※スマートフォンでは表を横にスクロールしてご覧ください
| 種類 | 向いている方 | 必要な残存歯の目安 | 固定の仕組み |
|---|---|---|---|
| コーヌステレスコープ | 奥歯や前歯がない方、歯がボロボロの方、部分入れ歯やインプラントを検討中の方 | 最低4本、6本以上あれば多くの場合適応 | 歯を支えにして義歯を固定 |
| AGCテレスコープ | 歯の神経がない歯が多い方、すでにインプラントが埋入されている方 | コーヌステレスコープに準じます | コーヌステレスコープと近似 |
| レジリエンツテレスコープ | 歯が少ない方、歯が弱い方、これから全ての歯を抜いて総入れ歯を検討している方 | 最低1本(5本以下の方向け) | 歯肉と義歯の密着による吸着現象と歯のわずかな支え |
| リーゲルテレスコープ | 奥歯が2〜3本なくなった方で、部分入れ歯を検討されている方 | お口の状態により異なります | 義歯に内蔵された鍵(リーゲル)で固定 |
来院前に、ご自身がどのような状態でどのような治療方法が良いかわからない方は当院の症例集で費用も含めて解説していますのでご確認いただければと思います。
【症例集】歯がボロボロでもドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)で歯の悩みがなくなるBefore、After!治療方法と費用を掲載
実際には当院にお越しいただければ、初診のご相談の際に、お口の中を診察して、ほとんどのケースの場合、ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)の種類でどれが向いていそうか、そもそもドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)が向いているのか向いていないかというおよそのお話ができると思います。
【関連記事】コーヌステレスコープ義歯などのドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯の治療の流れの詳細|初診相談から完成まで専門医が解説
初回のご相談は、初診料5500円(自由診療)で承っています。
コーヌステレスコープの禁忌症例
コーヌステレスコープで重要なことは、適応症例を理解することよりも、禁忌症例やコーヌステレスコープが不向きな症例を理解することです。

改変引用:小西浩介 コーヌスクローネの適応症と設計,パーシャルデンチャーのレベルアップトレーニング デンタルダイヤモンド増刊号p52-53,2022(歯科医師向け書籍)
コーヌステレスコープは歯を支えにするため支える歯を結ぶ線が、歯列の中央を対角線上にあるいは真横に横断する場合、この歯を支点としてシーソー現象が起きるため、歯に過剰な負担が発生することが懸念されます。

治療前:上あごのブリッジが虫歯でボロボロでグラグラの状態、残せる歯は2本

噛む面から見た状態:虫歯と歯周病の治療を行い、コーヌステレスコープではなく、レジリエンツテレスコープの内冠を装着する。

このような症例には、コーヌステレスコープではなく、このレジリエンツテレスコープが向いている。
このような症例の場合、コーヌステレスコープ以外の歯に維持を求めないレジリエンツテレスコープを選択することが望ましいとされています。

治療前

コーヌステレスコープではなくレジリエンツテレスコープで治療した見た目
また、本数が少ない、歯の本数が多くても歯周病で歯の大半が弱い状態もレジリエンツテレスコープが向いています。
【関連記事】レジリエンツテレスコープとは|メリット・寿命・費用・症例を専門医が解説
加えて、歯の本数はあるものの大半の神経がない場合や、すでにインプラントが何本か入っている場合で、もうインプラントはしたくない方で過去のインプラントも利用したい場合は、AGCテレスコープが望ましいこともあります。
【関連記事】コーヌステレスコープの進化版|AGCテレスコープ義歯とは
コーヌステレスコープが他院で使用される症例でよく見受けるのが、奥歯2本または3本失った症例の時の使用です。
しかし、そのような症例では、コーヌステレスコープではなく、鍵の仕組みを使うリーゲルテレスコープというテレスコープ義歯が第一選択となります。

奥歯2本3本失ったときはコーヌステレスコープではなくリーゲルテレスコープが望ましい。

一見コーヌステレスコープに見えるが、リーゲルテレスコープである。

リーゲルテレスコープは内側に鍵が内蔵されている。
【関連記事】リーゲルテレスコープ義歯とは|種類、メリット、デメリット、費用を解説します
しかし、当院ではこのリーゲルテレスコープはどこかの歯が悪くなってしまうと、基本的に作り替えとなってしまうリスクが高いので当院ではほとんど推奨していません。

近年、他院でリーゲルテレスコープで治療をして内部の歯が悪くなり、どうしようもなくなったという患者さんが、当院にリカバリーを求めるご要望が非常に増えています。
以上のように、コーヌステレスコープの特性を理解し、力学的な配慮や噛み合わせを考慮し、症例に応じてコーヌステレスコープを含めた各種テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)を適材適所に応用、設計することが重要です。
しかし、実は、このようなテレスコープ義歯の基本設計は日本ではほとんど教育されていません。
私が歯科医師にテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の講演依頼をする場合には、必ずこのあたりのことを説明しています。
(おそらく私が日本で一番テレスコープ義歯の講演と執筆をしていると思います)


【院長紹介】歯科医師にテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)を教える歯医者|症例コンテストで数々の受賞歴を持つ院長の経歴紹介
これまで数多くの歯科医師が勉強する専門書にコーヌステレスコープをはじめテレスコープ義歯の解説を数々執筆していますので、多くの歯科医師の先生方に私のテレスコープ義歯の治療方法を参考にしてもらっているのではないかと思います。(今まで執筆したテレスコープ義歯の歯科医師向けの専門書はこのブログの一番下部に記載しています)
しかし、昨今残念ながら他院でテレスコープ義歯で治療したものの、経過不良で当院にお越しになりリカバリーケースが急増していることも事実ですので、患者さんにおかれましてテレスコープ義歯で治療を行う場合は、十分その歯科医師の実績をご確認いただくことをご検討いただければと思います。
コーヌステレスコープのメリットとデメリット
コーヌステレスコープのメリット
全体の歯がボロボロでも歯を失ったところが多くてもボロボロの歯を治し、健康な歯も含めて内冠をつけるため、歯を強化し虫歯になりにくいような状態にします。
健康な歯も含めることでその先、歯が虫歯になることを予防できたり、噛み合わせを全体的に整えることができます。
従来の入れ歯のような針金を使用しないため、見た目が自然です。
また、外冠で残りの歯を固定しているため安定感もあります。
従来の入れ歯では歯に引っかける構造であるため、噛むたびに歯がビールの栓抜きの動きように歯を揺さぶります。

治療前:従来の針金式のクラスプ義歯をつけていることで歯がどんどん抜けてしまう。

治療前の見た目
それによって歯周病のような状態になったり、歯が抜けてしまうこともあります。

クラスプ義歯のような歯を抜くような動きはかかりにくい。コーヌステレスコープの中には内冠を装着した歯を残すことができている。

治療後:針金を使用しないため、見た目も自然である。
その点、コーヌステレスコープは歯の軸方向にしか力が加わらないため、歯への負荷は少ないとされています。
針金を用いたクラスプ義歯(類似義歯も含め)よりも歯への負荷は少なく、ドイツので歴史あるフライブルグ大学のWagnerらによって報告されたデータによると、将来的な歯の予後は、従来の部分入れ歯よりも良好であると報告されています。

ブリッジの場合、歯がない部分の周囲がお手入れが難しく、虫歯や歯周病に罹患する可能性が高くなりますが、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)は外冠を取り外すことができるため、お手入れも非常に簡単で清潔に保つことができます。
従来の入れ歯ですと、就寝時は外したり、入れ歯用洗浄剤につけたりするのですが、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)はその必要性はありません。
外冠を取り外すのは歯磨きをしたい時だけで、どうしても外したくない状況、例えば外泊程度なら取り外さず、外冠をつけたまま歯磨きすることも可能です。
材質も優れているため、臭いもつきにくいため、洗浄剤につける必要もありません。
【関連記事】 外さない入れ歯の値段・費用はいくら?|種類・メリットを入れ歯専門の歯科医師が解説
また、もともとの歯を生かしていく方法であることから噛んでいる感覚が強く、食事の満足度が高くなります。
従来の入れ歯のようなパカパカ入れ歯が外れることはありません。
また、歯を将来追加で失ったとしても作りかえず、簡単な修理でそのまま使うことができますので、長く使っていただくことができます。
【歯の状態別|料金表】歯の状態や本数で治療費用がすぐにわかる一覧表
インプラント治療と比較したメリットは、骨にインプラントを埋入するような外科手術がないことです。
またインプラント治療の場合、歯がボロボロの方で今後また歯が悪くなった際に再びインプラント治療になることが想定されます。

他院で入れられたインプラントの周囲が歯周病になり抜いた症例
また、一度入れたインプラントが将来歯周病等によって抜けてしまう可能性もあります。
生涯にわたりインプラント治療を行う心理的、体力的、金銭的問題が生じますが、テレスコープ義歯はそのような心配は必要ありません。
このように、コーヌステレスコープはインプラントや従来の入れ歯とは全く異なります。
コーヌステレスコープのメリットは50代60代で歯がボロボロの方や、悪い歯も不安のある歯も全て治すことができ、将来に備えることができるブリッジのような取り外しができ快適な義歯であるということです。
コーヌステレスコープのデメリット
デメリットの中でも最も注意が必要なのは、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)治療を受ける際の歯科医師選びです。
このテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)は歯科医療の中でも難しい治療のジャンルとされており、歯科医師の知識や技術によって大きく差が出やすい治療です。
【関連記事】注意!テレスコープ義歯で失敗後悔しないために|最近テレスコープ義歯のトラブルが多発しています
全体の歯がボロボロで神経がない歯が多い方や、歯の本数が少ない方は、コーヌステレスコープではなく、AGCテレスコープやレジリエンツテレスコープといった他のテレスコープ義歯を選択しなければなりません。

治療前:上あごの歯には神経がない歯が多く抜歯すべき歯もある状態

治療前

上あごをAGCテレスコープ義歯で治療後の状態

上あごをAGCテレスコープ義歯で治療後の見た目
コーヌステレスコープ、コーヌス義歯を検討されている方は、本当にコーヌステレスコープ、コーヌス義歯が向いているのかをよく確かめましょう。
【関連記事】ドイツ式入れ歯で治療した方の症例集まとめ|お悩み別実例解説
もし、症例にふさわしくない種類の選択や設計、歯の削り方、噛み合わせ等の技術が歯科医師に足りなければ治療のメリットよりもデメリットが上回る可能性が高くなります。
何より同じコーヌステレスコープとは言え、過去に日本で廃れてしまったような本場ドイツで行われていない治療方法の場合は、よく検討する方がいいでしょう。
【関連記事】東京・千葉・神奈川・埼玉でドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯のおすすめ歯科医院の探し方
コーヌステレスコープの治療の流れ
実際のコーヌステレスコープの治療の大きな流れは、以下のようになります。
- 初診でお口の中を診察しご相談、その後精密検査
- テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の種類の選定とデザイン、設計の提案とご相談
- 治療開始、内冠を装着する歯を削り仮歯、仮義歯を装着
- コーヌステレスコープの最終の型取りを行い装着
- メンテナンスで3~6か月間隔の定期的な確認とクリーニング
【関連記事】ドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯の治療の流れの詳細|初診相談から完成まで専門医が解説
【書籍紹介】ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)がよくわかるおすすめ書籍
コーヌステレスコープの治療費用値段、保険適用可能か
テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)に関連する治療は、保険適用はできません。
すべて保険外診療(自由診療)となります。
したがって、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)が入るまでに必要な虫歯治療や歯周病治療から噛み合わせ治療に必要な仮歯、仮義歯も全て保険外診療(自由診療)となるため必要な治療費を合算する高額となります。
当院ではテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の場合は、これらの治療を含んだ治療費を明朗な一律のパック治療として約200万〜300万円がかかります(医療費控除の対象)。
コーヌステレスコープ義歯の場合、設計によりますが、264~308万円ほどかかります。
【関連記事】テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)の値段費用を教えてください
【歯の状態別|料金表】歯の状態や本数で治療費用がすぐにわかる一覧表
コーヌステレスコープの治療期間と仮歯
治療にかかる期間は、 コーヌステレスコープの全て治療が終了するまでは約6か月で、抜歯が必要な場合は治療開始から約10か月で終了します。
始めの1か月は1〜2週間に1度のペースで、最終的な型取りが始まれば1か月に1度の来院頻度です。
最終的にコーヌステレスコープを装着するまでは仮歯や仮義歯が入るため、歯がない期間はありませんのでご安心ください。
コーヌステレスコープの場合、仮歯や仮義歯は最短で治療開始2回目に装着することが可能です。
【関連記事】ドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯の治療の流れの詳細|初診相談から完成まで専門医が解説
コーヌステレスコープの実際の症例を解説
治療の概要

治療前

治療前
歯がボロボロですべての歯を治したい。将来に不安があるためしっかりと治療を受けたいという50代男性の患者さんです。
重度の虫歯になってしまったところ、かみ合わせが悪くなったことから歯がすり減ってしまったところがあり、歯が傷んでしまって黒く変色してしまったところもありました。
上の奥歯が数本なくなってしまったこともあり、食事が非常に取れづらい状態です。残りの歯もボロボロになっています。
銀歯もだいぶ前に治療したとのことなので、中で虫歯になっているおそれもありました。

治療前:上あごを噛む面から見た状態
上の奥歯をみると、左側で3本、右側で4本なくなっています。左側に少し歯が残っていましたが、抜かざるを得ないほど弱っていたので、治療のために抜きました。
人間の歯は全部で14本ですので、合計で7本足りません。
インプラントは1本で治療費用が約50万円必要とすると、7本すべてインプラントで補う場合、この時点で350万円ほどになります。
それに加え、全ての歯をきちんと治療した治療も含めると上あごの歯だけで500万円ほど治療費用がかかります。
この患者さんはレントゲンでみると骨がほとんどなかったこともあり、骨造成も必要です。
費用も高額になる上に、骨造成をするリスクも考えなければなりません。
ご希望や予算をすり合わせた結果、上あご下あごともにテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)のコーヌステレスコープで治療を行うことになりました。

治療後:上あごを噛む面から見た状態
上あごは歯がないところが多いですが、前歯7本は健康的だったため、それを支えにするコーヌステレスコープを選択しました。

治療前:下あごを噛む面から見た状態
下の歯をよくみると、右側の歯が1本ありません。1本だけであれば通常前後の歯を利用したブリッジで三連型のものにするかインプラントにすることが考えられますが、今回は下側もコーヌステレスコープを使ってテレスコープ義歯を装着しました。

治療後:下あごを噛む面から見た状態
上下とも内冠の上から脱着できる外冠は一塊の歯であるため、取り外しができるブリッジに近い状態になります。
この患者様は50代なので、人生100年時代と言われている中では残りの人生がまだ50年あります。
下の歯に関しては、これから先も歯が割れずに残っている保証がなく、ブリッジやインプラント治療を行うことで歯が割れてしまったら再度治療をしなければならなくなり、終わりがありません。
今後、どの歯が傷んだとしても臨機応変に対応できるテレスコープ義歯で治療することによって、残りの歯を保護して長く保てるようにしました。
今後もし自身の歯が抜歯に至ったとしても簡単な修理で継続して使用することが可能です。

治療前

治療前の見た目

コーヌステレスコープの治療後

コーヌステレスコープの治療後の見た目

治療費用・治療期間
治療費用:治療費・仮歯・仮義歯込み片側308万円、上下で616万円(税込)
治療期間:約10か月(前半約6か月は1~2週に1度、後半約4か月間は1月に1回の来院頻度)
※治療費用や種類は治療当時の記載であるため、現在は変更になっている可能せがあります。
【歯の状態別|料金表】歯の状態や本数で治療費用がすぐにわかる一覧表
治療のリスク
・人工的な歯であるため慣れが必要です
・定期的なメンテナンス(3~6か月に一度)が必要です
【関連記事】注意!テレスコープ義歯で失敗後悔しないために|最近テレスコープ義歯のトラブルが多発しています
この症例のポイント
このように見た目や食事ができない方のほとんどは早く現状を打破したいという方は多いです。

下の写真は、治療開始2回目に仮歯を装着した写真
この方は精密検査をし、十分な説明をした後に治療2回目に全体的な仮歯と仮義歯を装着しました。
これによって劇的に回復させることで細かな歯の治療に時間をかけることができます。私が治療する場合はそれ以上歯がない期間は作らないように心がけております。
上下でコーヌステレスコープを用いて治療を行いましたが、当院ではテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)以外にも治療の種類は豊富です。
インプラントやセラミックの被せ物、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)ではない他の義歯等、様々な治療を扱っています。
医学的な見地のみならず、トータルの費用や患者さんの希望なども合わせて治療計画をご提案できますのでまずはご相談ください。
50代60代で歯がボロボロの場合、将来を見据えて治療を考える必要がありますので、インプラントやブリッジ、従来の入れ歯に加えテレスコープ義歯も検討されることをお勧めします。
テレスコープ義歯をご検討の方はこちら【関連記事】テレスコープ義歯 ドイツ式入れ歯とは?テレスコープ義歯の種類、費用を解説します。
まとめ
コーヌステレスコープは、50代60代で歯がボロボロの方で、従来の奥歯や前歯の部分入れ歯やインプラントではない治療方法で患者さんに喜んでいただいております。
歯が全体的に歯がボロボロで歯が数本しか残らない場合でも他の種類のテレスコープ義歯でほとんどの場合、治療ができますのでご安心ください。
ご自身に近い状態が症例集にいずれかに該当すると思いますので、症例集もご確認ください。
【症例集】歯がボロボロでもドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)で歯の悩みがなくなるBefore、After!治療方法と費用を掲載
当院では全てのテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)治療は、歯がボロボロでテレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)などの治療を行った症例報告で全国で何度も最優秀賞を受賞し、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)で歯科医師向けに依頼講演や依頼執筆を行う院長の小西が全て設計から治療まで担当しますのでご安心いただければと思います。詳しくは院長紹介をご覧ください。
【書籍紹介】ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)がよくわかるおすすめ書籍
これまで患者さんからいただいた、テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)のよくあるご質問をQ&Aでまとめています。
コーヌステレスコープ、コーヌス義歯を検討されている方は、ご確認いただければと思います。
【関連記事】テレスコープ義歯(ドイツ式入れ歯)のよくある質問Q&Aまとめ

当院で治療をご検討の方は、治療を行う前に初診ではご相談を行っております。
自分にはどのような治療方法が向いているのか、もし治療するとどのような感じになるのか、といった様々な不安な気持ちをご相談いただければと思います。
初回のご相談は、初診料5500円(自由診療)で承っています。
このブログや症例集を通じて、お一人でも、歯で悩んでいる方が少しでも前向きな気持ちになっていただければ幸いです。

執筆者 このは歯科クリニック 院長 小西浩介
【執筆者紹介】全国の歯科医師に総入れ歯・ドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)を教育する院長 小西浩介の経歴紹介
このは歯科クリニック
院長:小西 浩介(ドイツ式入れ歯・テレスコープ義歯・総入れ歯治療専門)
〒113-0001 東京都文京区白山1-33-27 HDCビル1F/2F/B1F

【症例集】歯がボロボロでもドイツ式入れ歯(テレスコープ義歯)で歯の悩みがなくなるBefore、After!治療方法と費用を掲載
なおこの記事も含めてブログでは、私、小西浩介のテレスコープ義歯に関連する歯科医師向けの執筆物の一部を改変引用しています。
小西浩介:予知性を考慮したテレスコープ義歯の設計と臨床的思考,包括歯科治療のレベルアップ,デンタルダイヤモンド社,2026
小西浩介:咬合再構成におけるテレスコープ義歯の再考,巻頭特集1 補綴主導型治療計画をどう組み立てるか デンタルダイヤモンド6月号, p24-29, 2026
小西浩介:『上減の歯列』に対する各種テレスコープ義歯での対応― 日本歯科評論11 NO.961 p54-60,2022
小西浩介 :コーヌスクローネの適応症と設計,パーシャルデンチャーのレベルアップトレーニング デンタルダイヤモンド増刊号p52-53,2022
小西浩介 :すれ違い咬合症例に対するテレスコープを用いた義歯設計のポイント,パーシャルデンチャーのレベルアップトレーニング デンタルダイヤモンド増刊号p58-62,2022
小西浩介:テレスコープデンチャーを臨床に活かすポイント ~症例で使い分けたい各種システム~ デンタルダイヤモンド12月号, p158-165, 2019
小西浩介が治療した症例提供/執筆監修 田島慶二 コーヌステレスコープデンチャーの製作 歯科技工別冊 人生100年時代のパーシャルデンチャー Brush up Removable Partial Denture Techniques[雑誌]、2023
小西浩介が治療した症例提供/執筆監修 田島慶二 咬合平面を考慮した全顎的な補綴物の製作 歯科技工6月2018
小西浩介が若手の歯科医師のホープとして歯科専門書にて紹介される ザ・クインテッセンス2月号,2019
小西浩介が咬合崩壊した患者を専門にする治療の知見をコラム執筆 チェアサイドカフェ デンタルダイヤモンド11月号 2023
小西浩介:咬合再構成に用いる半調節性咬合器の選択基準 読書からのQ&A デンタルダイヤモンド11月号, p104-105, 2020







